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改めて考える。ビジネスの成功は「安く仕入れて高く売る」こと。(ネットでもリアルでも)

あけましておめでとうございます。
当たり前なんだけど普通に働いていると忘れがちなことを新年なので書いてみたいと思います。これよくよく考えてみるととても深いなと。
もしビジネスで成功したいなら無視ができない法則的なきまりがいくつかあると思うんですよね。

「安く仕入れて高く売る」

この法則も必ず守らなければいけないことの一つです。

これに反して「高く仕入れて安く売る」なら即座に赤字で会社は倒産しますよね。たとえ石油のようにじゃんじゃん湧き出るものでさえ最初に油田を掘り当てるイニシャルコストや石油を汲み上げるランニングコストがかかります。かつそれを販売するための輸送費なんかもかかるわけです。

もしアクセサリーを作って販売しているなら、材料を仕入れ、デザインをし、制作して、お店などを借りて販売をしているわけです。すごく単純に計算すると、5000円で仕入れた1個分の材料で時給1,000円の人が1時間で1個作れたら6,500円の原価になり、10,000円で売れると3,500円儲かるわけです(デザイン費や光熱費、家賃などなど全部除外したとして)

もし素材がシルバーやゴールドでなくてもデザインが素敵だということになればもっと安い素材で同じデザインでも10,000円で売れるかもしれません。そうすると利益が増えます。なので仕入れの後にどれくらいの価値を乗せられるかが利益を生み出すことになります。そうしないと仕入れと販売価格に差を付けられずに利益を生み出すことができなくなるからです。

そして時給1,000円で働いてくれる人がもしオーナーであるあなたであれば1ヶ月で1個しか売れないのは困るわけです。自分の給料がまかなえる分の個数を作り、それが売れてくれなくてはなりません。1個では利益が出るものの、人件費も仕入れ同様に最初にあるロット(この場合は1ヶ月の人件費)で発注しないといけません。

こうして大量に作ることだけが決まると大量に材料費を仕入れ人件費をかけて作ってしまいますが、売れなかった場合には売り切るために値下げをしたり広告費をかけて売る必要があり、利益率を低下させてしまい気付けば赤字になるわけです。
ここでわかるのは1個では利益が出て成立していても1ヶ月や大量に作ると成立しないことがあります。これは「需要と供給」で説明ができます。

例えば、コストを抑えてインターネットでオンラインショップを開設し、1ヶ月になにもしなくても100個売れる状況だとすると

・コスト
仕入れ 5,000円 x 100個+時給1,000円 x 100時間 = 65万円
売上
10,000円 x 100個 = 100万円
利益
100万円 - 65万円 = 35万円

35万円の利益が出ることになります。(デザイン費や光熱費、家賃などなど全部除外したとして)
これは月に100個は何もしなくても売れる「需要」があるからです。
これに気をよくして300個作ったとしても需要は100個しかありませんから200個売れ残ります。そのために材料を仕入れ、時給1,000円の人を雇ったとしたら

コスト
仕入れ 5,000円 x 300個+時給1,000円 x 300時間 = 195万円
売上
10,000円 x 100個 = 100万円
利益
100万円 - 195万円 = -95万円

と一気に95万円の赤字になります。さっきの35万円の黒字が一気に吹き飛びましたね。
ここでわかるのは「需要を予測する」「需要以上に作らない」「需要をコストをかけず増やす」のがとても重要だということです。

需要予測を外してそれを超えて供給すれば売れ残りが利益を圧迫していきます。広告費をかけて売れたとしても利益は減っていきます。一方で需要以下に生産・販売する分には利益率が1番良い状態となります。売り切れという状態が次の欲しい人を生み出すことがあるからです。

昔Googleの偉い人になぜそんなに予想した通りに売上を合わせることができるのか?を聞いたことがありますが、Googleは検索連動広告というユーザーが検索した際の結果ページに広告を入れることで売上をあげている会社です。なので売上の実績が予想を下回れば検索結果のページに通常より多くの広告が出すことが出来、売上を回復できるのです。莫大な需要に対して供給をリアルタイムにコントロールすることで売上をコントロールすることができます。ただあまりにも広告だらけになったらユーザーが検索をしなくなり需要が減っていくので目標を達成したらまた広告数を減らし、需要を減らさないようにしています。

需要が広告に依存する問題

では現在の多くのビジネスは広告に依存をしていて需要を広告で買ってきて供給で売上を作るモデルですがこれは今後も変わらないのでしょうか?

広告で需要を買うというのは広告費の高騰で利益が吹っ飛ぶことになります。物を作り続けたり、人を雇っている場合広告費が上がってもやめることができないからです。

スタートアップがPMFしたぞ!といって広告に依存してその後すぐ需要が無くなったりするのを多くみてきました。長期的な成長には改めて短絡的な需要の刈り取りをやめて需要を探す、需要を作ることが大事だなと思っています。

2023年の年初になぜこの話をしているかというと
1.広告依存しない需要の作り方
2.需要の収益化の効率化(1つの需要に対して高い単価へ)
3.供給側のビジネスモデルの変化
(コストコのようなサブスクリプションメンバーシップ、需要を多様化して受け取り金融や広告モデルを作るなど)
などを考えるいいタイミングなのかなと思います。

それではみなさん今年も良いビジネスを!

あ!本を書きました!よろしければこちらもどうぞ!おかげさまで多くのビジネスの人が読んでくれています!

2023年 1月 すがけん

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